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細胞とエネルギー Vol.008 [癌を知る]


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 ~ ブドウ糖を絶てば、がん細胞は死滅する! ~

● 細胞とエネルギー Vol.008

 ◆ 嫌気性解糖系は発酵と同じ

 一方、動物細胞の場合、酸素の供給が十分でなければ細胞質において乳酸脱水素酵素の作用でピルビン酸乳酸に変換されます。

 この生化学反応は「嫌気性解糖系(anaerobic glycolysis)」と呼ばれ、細胞が無酸素状態でブドウ糖からATPを作る反応のことです。

 そしてこれは、乳酸菌が糖質を発酵させて乳酸を作るときの化学反応(乳酸発酵)と全く同じです。

 つまり、運動をして筋肉細胞に乳酸が溜まるのは、酸素の供給が不足して嫌気性解糖が進むからなのです。

 酸素が十分にある状態では、ミトコンドリア内で効率的なエネルギー産生が行われる為、1分子のブドウ糖からは32分子のATP(※)が作られます。

(※)酸化的リン酸化で生成するATPの量は、1分子のブドウ糖あたり30~38分子
   など、複数の説があり確定していませんが、ここでは米国の生物学の教科書である
   『Life:the Science of Biology』の記述に準拠して、32分子にしています。

 ところが、嫌気性解糖系に行った場合は、1分子のブドウ糖からは、2分子のATPしか作られません。

 動物細胞は、ブドウ糖ピルビン酸まで分解した後、酸素があれば、TCA回路電子伝達系による酸化的リン酸化によって、ATPを生成しますが、酸素がない場合は、ピルビン酸から更にアルコール酵母)や 乳酸(筋肉や乳酸菌)に分解します。

 このように、無酸素状態のとき、ピルビン酸で止まらずに乳酸やエタノールに変換される理由は、

 ・解糖系で還元された NADH
  (還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)を
 ・酸化型の NAD+ に、

戻すためです。

 詳しく言うと、NAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)は、酸化還元反応における電子伝達体として機能しており、酸化型(NAD+)と還元型(NADH+H+)の2種類の形で存在しますが、NAD+は、解糖系の反応に必要で、NAD+が枯渇すると解糖系が進行しなくなるため、解糖系で還元型になった NADH+H+ を NAD+ に戻す目的で、乳酸(乳酸発酵)やエタノール(アルコール発酵)が作られるのです。(図10)

fig10


 この様に、細胞は発酵を通じて NAD+ を補充することにより、更に、多くのブドウ糖を解糖系で代謝できるようになります。

 なお、乳酸は、血液で肝臓に運ばれ、乳酸脱水素酵素によって、ピルビン酸に変換され、ブドウ糖に再生されます。

 この過程を「糖新生」と言います。

 この糖新生で再生されたブドウ糖は、血中に放出されて、筋肉でエネルギー源として再利用されます。











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