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癌細胞の特徴 Vol.006 [癌を知る]


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 ~ ブドウ糖を絶てば、がん細胞は死滅する! ~

● 癌細胞の特徴 Vol.006

 ◆ ブドウ糖は癌細胞の生命線

 嫌気性解糖系が亢進している癌細胞は、正常細胞と比較して数倍から数十倍のエネルギー産生と物質合成が行われています。これは、癌細胞が数を増やしていくには、莫大なエネルギー(ATP)と細胞構成成分(蛋白質や脂質や核酸)が必要だからです。

 そして細胞は、解糖系やペントース・リン酸経路などと言った細胞内代謝系によって、ブドウ糖から細胞構成成分を作ることができるため、癌細胞では、正常細胞よりもブドウ糖の取り込みが増えているのです。

 また、癌細胞はミトコンドリアでの酸化的リン酸化を低下させる事で細胞死を起こしにくくしている事が知られています。

 細胞分裂しない神経や筋肉細胞を除いて、正常な細胞は、古くなったり傷ついたりするとアポトーシスというメカニズムで死にます。人間の細胞は、毎日3000億個以上(約200g)の細胞がアポトーシスで死に、新しい細胞が増殖して入れ代わっています。

 このアポトーシスが起きる際には、ミトコンドリア電子伝達系や、酸化的リン酸化に関与する物質(チトクロームCなど)が重要な役割を果たすのですが、癌細胞では、アポトーシスを起こりにくくする為に、あえて、ミトコンドリアにおける酸化的リン酸化を抑え、必要なエネルギーを細胞質における解糖系に依存していると解釈できるのです。

 実際、「ジクロロ酢酸ナトリウム」という薬を用いて、癌細胞のミトコンドリアにおけるTCA回路を活性化させると癌細胞にアポトーシス(細胞死)を引き起こすことができる事が報告されています。

 この為、ジクロロ酢酸ナトリウムは癌の代替医療として臨床でも使用され、有効性が報告されています。

 また、嫌気性解糖系でのブドウ糖の代謝によって乳酸増えると、癌組織が酸性になり、癌細胞の浸潤や転移が好都合になります。

 何故なら、癌組織が酸性化すると正常な細胞が弱り、結合組織を分解する酵素の活性が高まる為、癌細胞が周囲に広がりやすくなるのです。

 さらに、乳酸には、癌細胞を攻撃する「細胞傷害性T細胞」の増殖や「サイトカイン」の産生を抑制する作用や、癌に対する免疫応答を低下させる作用があります。

 加えて、嫌気性解糖系でエネルギーを産生するということは、血管が乏しい酸素の少ない環境でも増殖が可能になるということです。また、すでに述べた通り、酸素を使わないことで「酸化ストレス」を軽減できるという点も、癌細胞にとってメリットになります。

 以上のような複数の理由から、癌細胞では「嫌気性解糖系」および「ブドウ糖の取り込み」が亢進しているのです。

 そして、この「ブドウ糖の取り込み」亢進こそが癌細胞の生存や増殖や転移を支えている。と言っても過言ではありません。


 即ち、この事は、科学的・医学的にも解明されている、世界の「癌の常識」なのです。

 癌患者であるならば、ここでお話している「癌とブドウ糖の関係」を熟知し、日々の食事の「ブドウ糖」の摂取に対して最大限の注意を払わなければなりません。癌患者が糖質ブドウ糖)を無制限に摂取すれば癌を不要に育てて進行させる羽目になることを「ゆめゆめ」忘れないで下さい。

 最後に、当記事を何度も読み込んで「癌とブドウ糖の関係」について理解を深められ、癌患者が糖質ブドウ糖)を制限する療法(糖質制限療法:ケトン食療法)の良さを悟るのにお役に立てば幸いです。











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癌細胞の特徴 Vol.005 [癌を知る]


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 ~ ブドウ糖を絶てば、がん細胞は死滅する! ~

● 癌細胞の特徴 Vol.005

 ◆ 癌細胞におけるワールブルグ効果の重要性

 癌細胞で嫌気性解糖系が亢進している(酸素を使わずにエネルギーを産生する)事を「ワールブルグ効果」と言いますが、この効果が起こる理由として、ワールブルグ博士自身は「癌細胞では、ミトコンドリアでのエネルギー産生に何らかの異常があるため、ATP産生の不足をきたし、その代償作用として嫌気性解糖系の活性が高くなっている」と考えていました。

 しかし、その後の研究で多くの癌細胞においてミトコンドリアの機能自体は正常である事が明らかになりました。

 その為、何故、癌細胞ではミトコンドリアでの酸化的リン酸化が低下して、酸素が存在する状況でも嫌気性解糖系が亢進するのかと言う事が長い間謎のままになっていたのです。

 癌細胞は増殖が早く、血管の新生が追いつかないので酸素不足になりがちです。よって、ワールブルグ効果が起きるのは「癌細胞が、低酸素状況に適応する為の単なる結果に過ぎない」という意見が、昔は、主流でした。

 しかし、最近の研究では、ワールブルグ効果が、細胞の癌化において「重要かつ必要なもの」という考えが主流になってきています。

 具体的に言うと、

 ・癌細胞が増殖する為に必要な核酸・脂肪酸・アミノ酸の合成量
  を増やせる
 ・血管が乏しい低酸素状態でも増殖できる
 ・ミトコンドリアでの酸化的リン酸化を抑制すると、
  細胞死(アポトーシス)が起こりにくくなる
 ・乳酸が免疫細胞の働きを抑制する
 ・癌組織の周辺を酸性化することで癌細胞が浸潤しやすくなる

など、ワールブルグ効果が、癌細胞の生存と増殖の為に好条件をもたらしていることが明らかになってきているのです。(図11)

fig11

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癌細胞の特徴 Vol.004 [癌を知る]


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 ~ ブドウ糖を絶てば、がん細胞は死滅する! ~

● 癌細胞の特徴 Vol.004

 ◆ 癌細胞が酸素を嫌う理由

 まだ酸素が存在しない太古の地球に生きていた生物は、嫌気性解糖系を行っていました。

 しかし、海中に緑藻類が発生し、光合成によって大気中に酸素を吐き出し始めると、嫌気的な環境で生きていた生物は、酸化力の強い酸素に触れてダメージを受けるようになりました。

 さらにその後、空気中に酸素が溜まり始めた時期には、嫌気性解糖系を行っていた原始真核生物の多くが絶滅していった。嫌気的な生き物にとって酸素は毒になったのです。

 この様な状況で誕生したのが、酸素を使ってATPを生成する好気性細菌でした。

 前にも述べた通り、真核細胞のミトコンドリアは、好気性細菌のα-プロテオバクテリアが、原始真核細胞に寄生したものだという「細胞内共生説」が定説になっています。

 好気性細菌は、生体にダメージを与える酸素をブドウ糖に結合させ、二酸化炭素と水に分解し、更には、その過程でATPを大量に生成することができます。このため、酸素による悪影響に苦しんでいた原始真核生物にとって、好気性細菌との共生は好都合だったのです。

 この細胞内共生によって、酸素が豊富な環境下での生物の進化が促進される事となりました。酸素による燃焼反応を利用すれば、莫大なエネルギーを得ることができるからです。

 細胞の中で酸素を消費するのは、ミトコンドリア電子伝達系ですが電子伝達系で酸素を使い、ATPが産生される過程では、多量の「活性酸素」が発生します。この活性酸素というのは、酸素分子がより反応性の高い化合物に変化したものの総称です。

 酸化というのは、物質に酸素が化合する反応で、この際、酸化される物質は酸素から電子を奪われます。通常、酸素は相手から2つの電子を奪いますが、稀に1個しか取り込めない場合があり、その際に発生するのが活性酸素なのです。

 活性酸素は電子が1個足りないため、他の物質から電子を奪う(酸化する)作用が強く、酸素以上に強い酸化力を持ちます。

 そして、活性酸素によって遺伝子(DNA)が傷つけられれば、突然変異を起こして「癌の原因」になることがあり、また、蛋白質や細胞膜が酸化されれば細胞の老化が進みます。

 呼吸で体内に取り込まれた酸素の約2~3%は、電子伝達系でのエネルギー代謝時に還元され、「スーパーオキシドアニオン」「過酸化水素」「ヒドロキシルラジカル」あるいは「一重項酸素」などの活性酸素に変わると言われています。

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上図は「活性酸素の種類」です

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活性酸素は、体内で「上図の順番」で発生しています



 また、細胞内における活性酸素の主要な発生源はミトコンドリアなのですがミトコンドリアから発生した活性酸素は、ビタミンEやビタミンCなどの抗酸化物質、および、スーパーオキシドディスムターゼ(SOD)やカタラーゼといった抗酸化酵素によって消去されます。

 つまり、正常細胞には、活性酸素で障害を起こさないようにするための防御機構が備わっているのです。

 ところが、癌細胞では、これらの抗酸化力(抗酸化物質や抗酸化酵素の量)が低下しています。これは、元々癌細胞が酸素を使わない代謝系でエネルギーを産生し、ミトコンドリアの酸化的リン酸化の活性が低下しているためです。

 よって、癌細胞は、活性酸素のダメージによって細胞死や細胞傷害を起こさないために、ミトコンドリアの活性、すなわち酸化的リン酸化をさらに抑制する必要があります。このようにして、癌細胞は、ますます酸素を使わないようになるのです。

 これはつまり、癌細胞は酸素を使わない生き方を選ぶ方が生存に有利になるということであり、ワールブルグ博士の言葉で表現すれば、

 「癌とは嫌気的な生き物

なのです。

 そして、逆に言えば、

 「癌細胞は酸素を使った代謝が増えれば死滅する

という弱点を持っていると言う事になります。

 このように、癌細胞は酸素を使わない代謝(嫌気性解糖系)に頼っている為、ブドウ糖の取り込みが増え、ブドウ糖への依存度が非常に高くなっています。

 「癌細胞はブドウ糖中毒に陥っている

と言っても過言ではありません。

 「ミトコンドリア老化説」という仮説があります。

 これは、老化やそれに伴う多くの病気が、細胞呼吸の際にミトコンドリアから漏れ出す活性酸素によって引き起こされるという考え方に基づくもので、例えば、運動(酸素を消費する行為)等を積極的に行うことは老化を促進するというものです。

 また、体重あたりの酸素消費量が少ない動物ほど、長生きするというデータもあります。

 つまり、ゾウやカバやウマがネズミやリスより寿命が長いのは、体重当たりの酸素消費量が少ない為であり、逆に、酸素消費が多ければ活性酸素が多く発生して老化が早く進むと言う事です。

 この説にのっとれば、癌細胞は、できるだけ酸素を使わない方が寿命を延ばせると言う事が分かっているようにも思えます。











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癌細胞の特徴 Vol.003 [癌を知る]


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 ~ ブドウ糖を絶てば、がん細胞は死滅する! ~

● 癌細胞の特徴 Vol.003

 ◆ HIF-1の役割

 細胞が酸素不足に陥った際に、誘導されてくる転写因子であるHIF-1は、αβの2つのサブユニットからなるヘテロ二量体です。

 このうち、βサブユニットは定常的に発現していますがHIF-1αは、酸素が十分に存在するときにはユビキチン化して、26Sプロテアソームで分解され、活性がなくなります。

 逆に、低酸素になるとHIF-1αは安定化し、核に移行して遺伝子の低酸素反応エレメント(hypoxia response element)に結合し遺伝子の発現を誘導します。

 HIF-1は、各種解糖系酵素、グルコース輸送蛋白、血管内皮増殖因子、造血因子エリスロポエチン等、多くの遺伝子の発現を転写レベルで促進し、細胞から組織・個体に至るすべてのレベルの低酸素適応反応を高める働きをしていますが、一方で、TCA回路につながるピルビン酸脱水素酵素(ピルビン酸から、「アセチル CoA」を生成する酵素)を抑制して、酸化的リン酸化を積極的に抑える作用もあります。

 更にHIF-1は、癌細胞の増殖や転移・浸潤や悪性化進展において鍵になる100以上の遺伝子の発現を調節しており、この中には、血管新生、エネルギー代謝、細胞増殖、浸潤、転移、などに関与する多くの遺伝子が含まれています。

 腫瘍血管の新生は、低酸素で誘導されますが、血管新生に関わる40以上の遺伝子の発現を誘導するHIF-1は、血管新生促進因子の産生スイッチを入れるマスタースイッチとも言えます。

 その為、HIF-1の働きを阻害すれば、血管新生を阻害して癌細胞の増殖を抑えることができるのです。

 また、HIF-1は低酸素状態のときだけでなく、癌細胞の増殖シグナル伝達系であるPI3K/Akt/mTORシグナル伝達系を介しても活性化されます。

 従って、癌細胞では低酸素状態でなくてもHIF-1活性が常時亢進しており、酸素があっても嫌気性解糖系のスイッチが切れないのです。











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癌細胞の特徴 Vol.002 [癌を知る]


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 ~ ブドウ糖を絶てば、がん細胞は死滅する! ~

● 癌細胞の特徴 Vol.002

 ◆ 癌細胞は酸素があっても酸素を使わない

 一方、癌細胞では嫌気性解糖系が亢進しているので、ミトコンドリアでの酸化的リン酸化は抑制されているのが特徴です。これは、つまり、酸素が十分にあってもミトコンドリアでの酸素を使ったエネルギー産生を行わないということです。

 このように、癌細胞は酸素があっても酸素を使った好気性呼吸を行わない事が酵母や正常細胞と異なる点(表1)であり、この為ブドウ糖の取り込みが正常細胞の何十倍も高くなっています。

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 酸素があっても嫌気性解糖系が抑制されない理由の1つとして、「低酸素誘導因子-1(HIF-1)」という転写因子が、恒常的に異常に活性化していることが挙げられます。

 転写因子と言うのは、特定の遺伝子の発現(DNAの情報を蛋白質に変換すること)を調節している蛋白質のことで、HIF-1は、解糖系酵素の遺伝子転写を促進して解糖系を亢進し、TCA回路に行く経路を抑制する作用があります。

 正常細胞では、低酸素状態になるとこのHIF-1が活性化されて、嫌気性解糖系が進行するのですが、酸素があるときには、HIF-1が不活性化され、嫌気性解糖系が抑制される仕組みになっています。

 つまり、正常細胞では、HIF-1によって、好気呼吸嫌気呼吸スイッチ切り替えが起こる一方、癌細胞では、HIF-1の上流のシグナル伝達系(PI3K/Akt/mTOR経路と言う)が活性化されているので、低酸素状態でなくてもHIF-1が活性化しています。

 このため、癌細胞では酸素が十分にあっても低酸素状態のスイッチが切れず、嫌気性の代謝が続くことになるのです。











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